患者の生活実験室

白血病患者(寛解中)が能動的な患者として楽しく暮らしていくために試した諸々と、医療や身体に関する本の読書記録

【本】Body Journey - 手あての人とセルフケア- (つるやももこ)

 

Body Journey ―手あての人とセルフケア―

Body Journey ―手あての人とセルフケア―

  • 作者:つるやももこ
  • 発売日: 2020/04/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

体調が悪くなって行った病院が、漢方と西洋医学の両方をやっているところだった。そこで血液の病気だと言われ、「この病気には専門的な治療が必要だけど、その過程で漢方が手伝えることもあるから、落ち着いたらまた来なさい」と言われた。

この医師が私の信頼を勝ち取ったことは言うまでもない。

漢方と西洋医学の違いについてぼんやりとした知識しかなく、後者についてなんとなく怖さを感じていた当時の自分にとって、それぞれのできることとできないことを切り分け、組み合わせるというのは目から鱗だった。

西洋医学での治療が一段落し、体調を維持していく段階に当たって、漢方や自然療法のほうにも意識がいくようになったのは、流れとして自然であるように思う。

そのような時期に、本屋で無意識に手に取っていたのがこの本だった。整体やレメディ、ロミロミなど、さまざまな体を整える方法を著者本人が体験し、それに携わる方々を取材している。

効果を感じるかどうかは人それぞれだろう。しかし文中のすべての方法に共通しているのは、「今、ここ」の自分の心身について、どれだけ意識的になれるかを肝心としている点だと思う。その手助けをし、必要ならば整えるというのが施術師の方々なのだろう。その人にとっての「すこやかさ」が体現されるために。

取材されているのは魅力的な方ばかりだ。どなたにも自分も施術していただきたくなる。

どの方法が自分と合うかーそれ以上に、どなたにやっていただくのが良いのかーは、やってみなければわからない。それは西洋医学も同じだ。いろんな要素を見比べ、実際にやってみて、自分の心身と呼応するもの、人を探す。自分自身へのスポットの当て方を探り、自分にとっての「主治医」を探す、その意識的な過程を、BODY JOURNEYと呼ぶのだろうかと思う。