患者の生活実験室

白血病患者(寛解中)が能動的な患者として楽しく暮らしていくために試した諸々と、医療や身体に関する本の読書記録

【本】人生最後のご馳走(青山ゆみこ)

 

人生最後のご馳走 (幻冬舎文庫)

人生最後のご馳走 (幻冬舎文庫)

 

 

大阪の淀川キリスト教病院ホスピスには、「リクエスト食」という制度がある。毎週土曜日の夜に向けて、食べたいものを前日にリクエストできるのだ。

人生の終わりを迎えようとしている方々が選ぶ食事とは何か、そしてなぜ ー 選んだ理由を尋ねるインタビューは、そのままそれぞれの患者さんのこれまでの軌跡だ。ときにはご家族も混ざりながら、それぞれの人生が振り返られる。

リクエストを聞いて回る管理栄養士さん、それぞれの患者さんの状態を見極める看護師さん、そしてそれらをふまえて、できるだけ患者さんのイメージに近い食事を作る調理師さん。この三位一体があるからこそ、このリクエスト食は実現可能となっている。

淀川キリスト教病院には縁がある。本当に優しい病院だ。ここのホスピスなら、と思う。自分なら何を頼むだろうか。